お箏の出前授業
時期2011年~2019年
記入者佃 啓史 (守口RC)
<内容>
「お箏の出前授業」は、守口RC所属の中島警子会員が、お箏について、小学生にお箏の講義、実演、ご指導をして頂く事業です。中島警子会員は、お箏にご精通されており、大阪音楽大学名誉教授にも努められ、桐絃社を主宰されている方です。
きっかけは、熊沢会員(2660地区パストガバナー)が、2009年、出前授業として、医学に関する授業を小学校で行ったことでした。この時から、熊沢会員に代わって、中島警子会員が、お箏の出前授業を行なわれる事となりました。
この出前授業は、この時からの継続事業となりました。1年に、2校の小学校を回り、事業を行っていらっしゃいます。2011年から始めた事業は、2018年度をもって、守口市内の全ての小学校に行う事ができました。また、その翌年度からは、2周目の出前授業を行われ、現在、全ての小学校の2周目を回るべく、継続されていらっしゃいます。また、出前授業だけではなく、現在は、訪れた小学校1校につき1面、合計2面のお箏をご寄贈されており、こちらも全ての小学校に寄贈できるように継続されております。
この出前授業においては、中島警子会員とその桐絃社の方々だけではなく、毎年、会長・幹事・副会長の三役、職業奉仕委員長をはじめとして、守口RCの多くの会員もご参加させて頂いており、多くの会員が関わり合いを持たせて頂いております。
中島警子会員は、小学生に、単に、お箏を見て、知って、触れて、演奏してもらうという事だけを、目的としてはいらっしゃらない。それらを通じて、邦楽に触れ、日本の文化を知り、日本人とは何かという日本人としてのアイデンティティーを子供たちに持ってもらいたいと考えておられます。それを持って、海外に行った時も、外国人に負けない精神力を持った日本人に育って頂ければという思いがこめられています。
前年度は新型コロナウイルスにより中止を余儀なくされましたが、前々年度は、2020年2月13日、14日に、守口市内のよつば小学校と下島小学校の2校で、行いました。
よつば小学校では、6年生の3クラス(合計106名)、5年生の3クラス(95人)に向けて、授業を行いました。下島小学校では、5年生の1クラス(41名)、61生1クラス(36名)でした。
この授業で使用するお箏40面のご用意も、中島警子会員に行って頂いております。
中島警子会員のお話及び模範演奏では、箏のお話、三絃のお話、六段の調のご演奏、尺八のお話、春の海のご演奏、十七紋のお話、さくら変奏曲のご演奏をされました。お箏だけではなく、尺八や十七紋の知識や音色などを、小学生に体験して頂きました。
実技指導でも、中島警子会員が直接、ご指導され、「さくら」の演奏練習を行いました。
お箏の演奏者というご職業の会員が、子ども達に出前事業を行うというのは、まさに職業奉仕の典型例であり、10年以上に及ぶ事業の継続、日本人のアイデンティティーを育てるという日本人としての根幹を考えるという目的を持った事業は、まさにロータリークラブの模範となる活動と言えるのではないでしょうか。