２００８-０９年度は韓国から初のRI会長にD.K. Lee氏が就任され、日韓両国はもとより世界各国のロータリアンが注目する中で、２００８年１月に国際協議会が開催されました。

D.K. Lee会長は当年度の活動テ－マとして「Make Dreams Real（夢をかたちに）」を掲げられました。世界では５歳未満の子供たちが毎日３万人以上も肺炎やマラリアの様な治療可能な病気で死んで行く状況を踏まえ、子供の死亡率低下をクラブと地区の主要目標にして下さい。食料と水、保健と就学、充実した人生、子供たちとその家族のために彼らの夢をかたちにして下さいと、提唱されました。

２０００年代初期のRI会長は保健と飢餓追放、水、識字率向上を主眼とする奉仕プロジェクトに力を注いで参りました。これらの強調事項はロ－タリ－のリソ－スが最大限に生かされ、目に見える進歩が期待できる分野でありました。世界の子供たちのために「夢をかたちに」は、当地区各クラブにとっても年度を通じて大変素晴らしい奉仕活動のスロ－ガンとなりました。

（横山守雄PG）

１． CLP（Club Leadership Plan）の推進；
CLPはクラブの管理組織として２００４-０５年度RI理事会によって承認され、クラブ細則に採択されました。

①会員基盤の維持・拡大、
②成果のある奉仕プロジェクトの実施､
③ロ－タリ－財団への支援、
④ロ－タリ－指導者の育成

の４本柱、で構成されたCLPはそれに取組む各クラブの組織改革へ繋がることが期待されました。

２． DLP (District Leadership Plan)の推進
DLPは先ず世界の１２地区で試験的に実施去れ、２００２－０３年度に全世界の地区で義務的導入が開始されました。「ガバナ－補佐」制度の導入はDLPの一環でした。当初はその様な役職は不要という意見が強く、定着まで時間が掛かりました。

３．「ロ－タリ－の心と実践」初版の編集・発行
CLP/DLPの導入は地区リ－ダ－及び各クラブの理解がなかなか進まず、地区研修委員会主導で RI２６６０地区独自の地区及びクラブ活動全般に関するマニュアル書・初版の編集と発行に２００８－０９年度に取組みました。尚、RIの「長期計画」には

①クラブのサポ－トと強化、
②人道奉仕の重点化、
③公共イメ－ジと認知度の向上

の三つの要素が織込まれ、各ゾ－ン毎にこの３分野を担当する地域コ－ディネ－タ－がRIより任命され、当地区から数多くのコ－ディネ－タ－が就任しました。

（横山守雄PG）

ポールハリスが1905年にChicago RCを創設以来、ロータリ－の基本理念は今日まで脈々と引き継がれて参りました。一方、組織体を構成するRI本部、地区、及びクラブの構成や機能は時代の推移やニーズに合うような形へと徐々に変化しました。近年各国の政治、経済、社会情勢が急速に変化している中で、「ロータリ－の組織はいつまでも不変」ではサバイバル自体が困難になります。現実問題として、中小規模のクラブでは財政・人員面で組織の維持が難しくなり、RIを脱退するクラブが各地区で毎年度幾つかあります。そこで２０２２年規定審議会で「ロータリ－の未来形成」案が上程され、幾つかの試験地区で次年度から２０２８年度までの６年までの６年間にわたり試されることになりました。本案は従来型の地区運営方法を大幅に変更し、新たな発想で組織運営を行うものでありますから、その成り行きは今後の規定審議会での議論と決定事項を各クラブとロータリアン各位が注意深く見極めて行く必要があります。

（横山守雄PG）

２００９年６月英国バ－ミンガムで開催された「バ－ミンガム国際大会参加」で２００８-０９年度RI会長ご夫妻と本会議場で同席した際の写真です。

■ 「Make Dreams Real（夢をかたちに）」ビデオ　翻訳:大阪ネクスト