少年少女ニコニコキャンプの歴史
記入者100周年誌編集委員会
1 ニコニコキャンプのルーツ
少年少女ニコニコキャンプのルーツは、1934年に山中湖畔で大阪RCが会員子弟のために開催した中学生キャンプに溯りますが、第二次世界大戦が終結し青少年の健全な育成のために1953年に大阪RCと大阪YMCAが共同で開催した六甲ロータリーキャンプがその原型と考えるのが現実的です。それ以降、ロータリーキャンプとして毎年少年少女百数十名が参加し7月~8月にかけて約1週間開催され、1963年以降は大阪市内の他のRC、更には近畿、中国、四国、東京のクラブも参加する一大年中行事となりました。1967年からは徳島県の阿南国際海洋キャンプに場所を移し、ロータリー海洋少年キャンプとして開催されましたが、1974年に主管を地区へ移管し1980年からは地区主催の仲良しキャンプとして開催されました。
2 地区事業としての確立
「少年少女ニコニコキャンプ」が当地区独自の事業として確立したのは、1980年に地区青少年活動委員会が実施した仲良しキャンプ事業を参考に、1989-1990年度 地区青少年活動委員会委が再開したことによります。1989年8月18日~20日、大阪府立総合青少年野外活動センター(能勢町)に小学4年生から6年生の児童約100名(ロータリアンの子弟とその学友)、リーダーとしてローターアクターとライラ卒業生が参加して2泊3日のキャンプが実施され、「青少年の健全育成」に効果的な事業であることを再確認しました。
当時のガバナー月信に白井 治義 委員長の開催報告が次の通り掲載されています。「我々ロータリーが行っているこの少年少女ニコニコキャンプはローターアクト達のライラの実践の場でもあり、また子供達がキャンプ生活を通じ、豊かな自然の中でいろいろな体験をすることにより、自然に対する畏敬の念や人に対する敬愛の情を養い、心豊かな人間育成に役立つものであると確信する。」(1989-90ガバナー月信11月号)
この試験開催の後2年間は地区青少年活動委員会が主催して実施内容を検証し、ローターアクターのリーダーシップ研修に効果的であることが確認され、1992-1993年度からローターアクト (RAC)/インターアクト(IAC)提唱クラブが持ち回りでホストクラブを務めることになりました。これにより、該当するクラブはRYLAのホストから外れ、その他のクラブがRYLAを持ち回りでホストすることになりました。
3 事業の発展
当初は、地区青少年活動委員会の主催でしたが、2007年頃からガバナーと地区青少年活動委員会が共催し、2012-2013年度からガバナー主催の行事となり、地区青少年活動委員会が主管し、RAC提唱クラブがホストする体制となり、その後、地区青少年奉仕部門所属委員会(RAC、IAC、青少年交換)も協賛し、青少年奉仕部門が一体となる体制になりました。開催地の選定はホストクラブによりますが、隔年ごとに山の施設(大阪府立総合青少年野外活動センターなど)と海の施設(大阪府立青少年海洋センターなど)で交互に開催しました。参加人数は毎年ローターアクター30名前後、児童70名前後ですが100名を超える児童が参加した年度もあります。
当時、大阪府の施設にはキャンプ指導する職員(外郭団体)も常駐しており、RACのリーダーシップ研修をサポートしていたようですが、大阪府の改革により外郭団体が廃止されたこともあり、その後は地区青少年活動委員会が管轄する上級RYLA卒業生による「チームライラ」がRACを指導するようになりました。27年間で26回開催(1回は台風のため中止)され、一部参加人数など実施詳細の不明年度もありますが、少年少女ニコニコキャンプ卒業生(RAC、児童)は2,000名を超えています。最初に参加した児童、リーダー研修を実践したローターアクターも立派な社会人となり、私たちのロータリー活動を支援する仕事をしている人もいます。
4 ニコニコキャンプの終了
日本が先進国としての地位を確立し、青少年を取り巻く教育環境も大きく変化し、少年少女ニコニコキャンプへの参加者も減少傾向が続く中で、少年少女を対象とした青少年育成に対する新たなロータリー役割、それに伴う新たなRACリーダーシップ養成の場を検討すべきであるとの判断に基づき、2015-16年度に少年少女ニコニコキャンプは60余年にわたる歴史を閉じることになりました。
「少年少女ニコニコキャンプ」は国際ロータリーが推奨する地区独自の青少年育成事業として確立され、長年にわたり地区内クラブ・会員のご支援により青少年の健全な育成に貢献しました。また、ローターアクトやチームライラメンバーにリーダーを務めてもらうことにより、日本の将来を担うリーダーシップ育成の場としても重要な役割を果たしました。その功績は地区の誇るべき歴史として永遠に刻まれるものです。
100周年記念WEBサイト編集事務局編
<エピソード>
私が青少年の活動に大きくかかわって行くようになったキッカケの行事は、「少年少女ニコニコキャンプ」です。当時の大阪住吉RC(現大阪帝塚山RC)に入会してまもなく、淡輪の青少年海洋センターにて弊クラブホストの「少年少女ニコニコキャンプ」が実施されました。訳も分からず参加しました。小学高学年を集めて、キャンプをするとのこと、ロータリーの青少年奉仕プログラムであるとしか聞かされず参加しましたが、とにかく子供たちと楽しく過ごしたことが思い出されます。目的の一つは、青少年のリーダーシップの養成。弊クラブはローターアクトを提唱していましたので、その彼らがリーダーとなって小学高学年の子供達に、いかにリーダーシップを発揮し、学び、実践させるかということでした。その後、弊クラブの板垣会員が地区青少年活動委員長となり、その後を継いで地区青少年活動委員会に所属し、地区青少年活動委員長を務めました。ローターアクトの諸君とも親交を深められたのも、更に、ガバナーの大役をお引き受けしたのも、ガバナー時代にローターアクトクラブを訪問したのも、そのきっかけは、楽しく奉仕するという事を教えてくれた少年少女ニコニコキャンプです。私に取りましては、まさにロータリー活動の原点の様な行事でした。また、ニコニコキャンプに参加して、ローターアクトになったという方々もおられ、子供達には大変印象深い行事であったことが伺い知れます。
2005-2007年度 地区青少年活動委員長
2014-2015年度 地区ガバナー
泉 博朗 記
少年少女ニコニコキャンプ開催記録
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参加者 |
参加費 |
実施費用 |
RC |
RAC |
主催(宰)者 |
年度 ホストクラブ |
期間 |
開催場所 |
児童 RAC |
参加費 登録料 |
一人あたり 支出合計 |
クラブ数 会員数 |
クラブ数 会員数 |
ガバナー 地区委員長 |
1989-1990 地区委員会 |
8/18~8/20 |
大阪府立総合 |
不明 不明 |
不明 |
不明 |
70 4,905 |
19 383 |
武尾 敬之助 白井 治義 |
1990-1991 地区委員会 |
8/17~8/19 |
大阪府立総合 |
不明 不明 |
不明 |
不明 |
71 5,058 |
19 393 |
廣瀬 勘一郎 白井 治義 |
1991-1992 地区委員会 |
8/10~8/12 |
大阪府立総合 |
108 3 |
不明 |
不明 |
72 5,204 |
19 352 |
菅生 浩三 西 正中 |
1992-1993 大阪西南 |
8/7~8/9 |
大阪府立 |
74 8 |
不明 |
不明 |
74 5,356 |
19 330 |
山中 文和 西 正中 |
1993-1994 大阪住吉 |
8/6~8/8 |
大阪府立 |
99 不明 |
不明 |
不明 |
76 5,347 |
22 400 |
大森 慈祥 西 正中 |
1994-1995 大阪天満橋 |
8/5~8/7 |
大阪府立総合 |
74 14 |
不明 |
不明 |
78 5,389 |
22 396 |
中野 菫夫 西 正中 |
1995-1996 大阪南 |
8/4~8/6 |
大阪府立 |
86 13 |
不明 |
不明 |
79 5,354 |
22 356 |
熊沢 忠躬 板垣 美一 |
1996-1997 東大阪 |
8/2~8/4 |
大阪府立総合 |
84 20 |
5,000 7,000 |
339円/人 1,894千円 |
81 5,589 |
22 322 |
中川 章三 板垣 美一 |
1997-1998 大阪南 |
8/1~8/3 |
大阪府立 |
不明 不明 |
不明 |
不明 |
81 5,472 |
22 353 |
近藤 雅臣 板垣 美一 |
1998-1999 大阪 |
7/31~8/2 |
大阪府YMCA |
86 不明 |
不明 |
不明 |
82 5,309 |
22 359 |
吉川 謹司 有賀 一夫 |
1999-2000 守口 |
7/30~8/1 |
大阪府立 |
不明 不明 |
不明 |
不明 |
84 5,115 |
24 441 |
柏木 尚 有賀 一夫 |
2000-2001 高槻 |
8/4~8/6 |
大阪府立総合 |
105 21 |
5,000 7,000 |
637円/人 3,195千円 |
84 5,019 |
24 376 |
土井 正裕 有賀 一夫 |
2001-2002 大阪西 |
7/27~7/29 |
大阪府立 |
91 34 |
5,000 7,000 |
734円/人 3,612千円 |
86 4,924 |
24 325 |
寺田 和之 有賀 一夫 |
2002-2003 大阪淀川 |
8/9~8/11 |
大阪府立総合 |
107 28 |
5,000 7,000 |
1,004円/人 4,693千円 |
86 4,673 |
24 303 |
井上 暎夫 北山 孝和 |
2003-2004 茨木 |
8/8~8/10 |
茨木市立総合 |
台風により中止 |
86 4,476 |
23 275 |
若林 紀男 北山 孝和 |
||
2004-2005 吹田 |
8/8~8/10 |
茨木市立総合 |
85 22 |
5,000 4,000 |
638円/人 2,735千円 |
86 4,289 |
21 287 |
宮田 宏章 北山 孝和 |
2005-2006 大阪東 |
8/5~8/7 |
大阪府立 |
56 25 |
5,000 5,000 |
397円/人 1,662千円 |
86 4,183 |
21 307 |
神崎 茂 泉 博朗 |
2006-2007 寝屋川 |
8/4~8/6 |
寝屋川市 野外活動センター |
94 25 |
5,000 6,000 |
891円/人 3,690千円 |
86 4,141 |
21 305 |
岩田 宙造 泉 博朗 |
2007-2008 池田 |
8/3~8/5 |
大阪府立 |
70 不明 |
5,000 6,000 |
860円/人 3,501千円 |
85 4,070 |
21 280 |
新谷 秀一 西上 博幸 |
2008-2009 大阪梅田 |
8/1~8/3 |
箕面市立青少年数学の森 |
72 28 |
5,000 6,000 |
812円/人 3,305千円 |
86 4,068 |
20 253 |
横山 守雄 井上 嗣仁 |
2009-2010 大阪御堂筋 |
7/31~8/2 |
大阪府立 |
81 38 |
5,000 6,000 |
871円/人 3,425千円 |
85 3,932 |
20 253 |
大谷 透 陶 柳之介 |
2010-2011 枚方 |
8/6~8/8 |
枚方市 |
63 26 |
5,000 6,000 |
851円/人 3,185千円 |
85 3,742 |
20 250 |
松本 新太郎 末田 良介 |
2011-2012 吹田江坂 |
7/30~8/1 |
舞洲スポーツアイランド |
60 39 |
5,000 6,000 |
1,239円/人 4,518千円 |
82 3,647 |
19 228 |
岡部 泰艦 新庄 幸一 |
2012-2013 大阪中央 |
8/3~8/5 |
生駒山麓公園 |
71 40 |
5,000 6,000 |
1,027円/人 3,717千円 |
83 3,619 |
19 278 |
高島 凱夫 植田 昌克 |
2013-2014 大阪北 |
8/2~8/4 |
大阪府泉南市 |
77 51 |
5,000 6,000 |
1,222円/人 4,415千円 |
83 3,614 |
19 271 |
福家 宏 西本 健二 |
2014-2015 大阪西南 |
8/1~8/3 |
大阪府立 |
65 45 |
5,000 6,000 |
975円/人 3,491千円 |
82 3,579 |
19 254 |
泉 博朗 井上 善博 |
2015-2016 東大阪 |
7/31~8/2 |
東大阪市立 |
74 39 |
5,000 6,000 |
540円/人 1,922千円 |
81 3,562 |
19 241 |
立野 純三 髙橋 一雅 |
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参加総数:児童 RAC |
1,782 519 |
+α +α |
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