100th Anniversary

ロータリーマジック

ネパールPhilim中学校の生徒達の澄み切った瞳

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対象分野国際奉仕
時期2015年
記入者岡田俊作(大阪御堂筋本町RC)

ネパールの首都カトマンズから車で3時間行き、歩いて3日掛かる山岳部に小さな学校が建設されていました。主体は、竹中工務店の設計技師が手弁当で山奥に小・中学校を建設していましたが、徒歩で通える生徒は僅かでしたので、校舎・教室・寄宿舎・食堂・トイレ棟等を揃えた学校の体裁を整えなければなりませんでした。全てを竹中の設計技師の指導で現地の人たちの手で進めていました。

クラブの社会見学で竹中大工道具館を見学し、赤尾館長の機知を得たのがきっかけで、Philim中学校の生徒の進学に就いて相談を受けることになりました。卒業していく生徒の中から毎年2名を選抜してカトマンズやポカラの都市部の上級学校へ通わせる為の支援の相談でした。ネパールのカトマンズにある竹中工務店の現地事務所と情報面での連携を図ることで、当クラブとして10年計画を単独で支援する事になり奨学金を供与する事としました。その後、韓国の姉妹クラブ釜山菉山RCからも支援の申し出を受けることになり、毎年4名の生徒を進学させる事になりました。

2-3年は奨学金の送金をしていましたが、やはり現地を見て状況を直に確認する必要があると感じましたので、会員の家族も含め総勢10名で現地を訪問する事になりましたが、歩いて3日は不可能でしたので、カトマンズから5名ずつ2機のヘリコプターに分乗しPhilim村へ向かうことになりました。ネパールの山岳部では、時折ヘリコプターの墜落事故があると聞いていましたので、不安もありましたが、無事往復出来ました。往路ではエベレストの山影を見ながらの飛行で揺れも少なく思ったよりも快適な空の旅でした。Philim中学の上空に差し掛かると水色のスカーフを全生徒が振りながら迎えてくれました。到着後すぐに校長先生や他の先生方に挨拶をして、生徒たちの教室を見て回りました。

教室はそれほど明るくはありませんでしたが、眼鏡を掛けた生徒は一人もなく、澄み切った瞳が非常に印象的でした。テレビも無く、殆どの生徒がよく勉強していました。小さな学校ですが、Philim出身の優秀な生徒が育っているのを聞いて大変嬉しく、生徒たちの姿に感動を覚えました。時間的な都合で日帰りでしたが、帰りの離陸の際は全員がスカーフを振って見送ってくれた時には目頭が熱くなる思いでした。

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