100th Anniversary

ロータリーマジック

モンゴルに図書館を

«    »

対象分野国際奉仕
時期2015-16年
記入者中川清孝(大阪東RC)

[2015-16年度のモンゴル図書館プロジェクトについて]

当該年度は特に国際奉仕の関係で、ベトナム、フィリピン、モンゴル、それに国際大会が開催された韓国を含めて、会長自身が実に4回も海外に赴くという多忙な年度でありました。
その中で今でも思い出に残るビッグプロジェクトは、何と言ってもグローバル補助金を活用して行った「モンゴル図書館プロジェクト」であると思います。
ご承知の通り、グローバル補助金は、ロータリーの6つ(現在は7つ)の重点分野に該当し、持続可能かつ測定可能な成果をもたらす大規模な国際的活動を支援するものです。当クラブはモンゴル(ウランバートル)のフレ・ロータリークラブ(以下、フレRC)と提携して「図書館プロジェクト」を実施しました。
プロローグは前々年度の中許忠和会長時代です。当時国際奉仕委員長であった藤村達夫会員が、地区委員会で、宮里唯子氏(2021-22年度ガバナーエレクト)から、使いやすく変更されたグローバル補助金の方針を学び、当クラブでこの補助金を利用したプロジェクトを何とか実施出来ないかと考えたのが発端です。
そのような折、2014年4月から当クラブが預かったモンゴルからの米山留学生であるバヤンバット・トゥーメンデルゲル君(略称ツーメン君、フレRACメンバー)の話からヒントを得て、学校に図書館を作る構想に結び付けたのです。
その後この構想を、当クラブとフレRCの提携プロジェクトとして具体化すべく、宮里氏のご指導を仰ぎながら、フレRCのガルバドラッハ会長とも会い、ツーメン君にも橋渡しをしてもらいつつ、水面下で前進させた結果、私の年度でプロジェクトが動き出したのです。
私の年度は、藤村達夫会員に理事・国際奉仕委員長に、ツーメン君のカウンセラーを担当した井上雅晴会員に国際社会奉仕委員長に、それぞれ就任して頂き、この方々をはじめとする両クラブの関係者の努力で、無事プロジェクトを完成させました。
以下にプロジェクトの中身を述べます。
ウランバートルは、遊牧民の定着化もあって、学校の生徒数が激増し、教室も本も不足していました。そのため、授業は3回に分けて短縮で行い、教科書も2人に一冊しか行き渡らないというのが実情でした。そこで、教科書が備えられている「自習室」と生徒たちを教えるスタッフが必要でした。その他中古パソコン、プロジェクター、黒板、本、机、本棚等で、一学校につき、130万円が必要でした。「図書館」と言っても校舎のスペースの一部を仕切るだけのものですので、建設費は不要です。
グローバル補助金$42,952並びに当クラブ及びフレRCの寄付により、4つの学校に「図書館」が建設されるという大型プロジェクトが完成し、モンゴルの人々から大変喜ばれています。
因みに、当時日本円はモンゴルでは約5倍の価値がありました。モンゴルの方々は、このプロジェクトによって、ロータリーという組織から我々の感覚より数倍大きな恩恵を受けたと考えておられるのではないでしょうか。

«    »