『私のロータリーとの出逢い』(吹田西:木下基司)
私の父はロータリアンで、1989年3月1日、46歳で亡くなりました。父がロータリー入会4年目の春のことでした。入会当初の父は例会へ参加するため、週末になると母親と百貨店へ出掛け、高価なオーダースーツを購入し、カフスや腕時計も日ごとに増えていったことを記憶しております。そしてその父の逝去時の私は大学2年生で、自分の目指す方向に進むために稼業を母親に任せて大学へ戻りました。その後稼業も私の道もうまく行き、2005年に大阪へ戻るまで、全くロータリークラブとは無縁な生活を過ごしておりました。
2013年、46歳の誕生日前に父親の親友だったロータリアンにお声掛け頂いたことが、入会のきっかけです。そこで、最初、もう何年も触れてなかった感覚を感じたことを覚えています。それは昔、子供の頃に感じていた暖かい感覚で、父の逝去後わざと忘れようとしていたその感覚の中に、自分で行動して行く勇気を学ばせて頂き、更には諸先輩方(幼少の頃には「オッちゃん」と呼ばせて頂いていた方々)の作り上げて来られたその伝統に触れ、暖かな感情、人を笑顔にする行動、それがロータリーの精神であることに気付いた時に私の中の「ロータリアン」が目覚めたと思います。具体的には、我がクラブがタイ国で展開している国際奉仕活動の中で触れた貧困地域での子供達の笑顔。東北地方と熊本の震災復興事業(社会奉仕)を通じての、被災地域の方々から頂く言葉の数々。地元地域で展開している青少年奉仕事業を通じて子供たちの素直な感情の数々。全てはロータリーを通じてしか味わえない特別な物ばかりで、今では、私の中での大事な宝物になっています。
ロータリーの「4つのテスト」は、全ての生活シーンで活用でき、配偶者や自身の子供たちとの関係に於いてもそれを常に念頭におき、自身に行動規範として宿っております。
そして、そんなロータリー精神を教えて頂いた我がクラブを、更に伝統あるクラブとしていくため、ロータリー活動に邁進していく所存です。