100th Anniversary

大阪のロータリー100周年に寄せて ~私とロータリー~

『うちの息子は2660グラム!』(大阪東淀ちゃやまち:磯田郁子)

2022年06月27日 (月)

「磯田さん、2660グラムの元気な男の子です。」そう耳に入ってきたとき「ん?どこかで聞いたことのある数字」と思った瞬間とても不思議な気持ちになりました。それは2650グラムでもなければ2670グラムでもない2660グラムだったからです。

私の父は大阪淀川ロータリークラブのメンバーでした。父の勧めで淡輪で開催された春のRYLAに参加したのが私とロータリーとの初めての出会いでした。
その後、大阪淀川ロータリークラブが創立25周年を記念して大阪淀川ローターアクトクラブを設立することになり、当時大学2年生だった私は父に言われてそのクラブのチャーターメンバーとして入会することになりました。ローターアクトには19歳から30歳まで在籍し、それはそれは一所懸命にローターアクトの活動をし、その間、地区役員や地区代表を経験させていただきました。様々な例会や行事を企画して行く中で、人とのかかわりの大切さを学び、時には思いっきりぶつかり、毎年いろいろなものを吸収していったように思います。
海外研修でシンガポールや香港、韓国に行ったり、3週間の交換でオーストラリアに行ったりし、現地のローターアクターと交流したことが現在の職業である日本語教師を志すきっかけになったようにも思います。
30歳になってローターアクトを退会するタイミングで大阪東淀ロータリークラブの方から熱心にお声をかけていただき、入会することになりました。当時は女性のロータリアンは非常に少なく、親クラブである大阪淀川ロータリークラブも女性の入会は認めていませんでした。大阪東淀ロータリークラブの皆さんは、「ロータリーはみんな平等だから」と言って、30歳の新参者の私をとてもあたたかく迎えてくださいました。しばらくすると「私はクラブに女性が入るのには大反対だったんだけれど、磯田さんが入会して、その考えが変わったよ。」と言ってくださる方もおられ、うれしくなりました。

そうこうしているうちに私も結婚し、「クラブで結婚祝いをするのは初めてだよ。」と言われ、その後、出産。「クラブで出産祝いをするのは初めてだよ。」とまたまた言われました。
当時私はクラブの幹事をしていたので、父が息子の名前を「かんじ」にしてはどうかとまじめに言いましたが、その2660グラムの男の子は将大朗と名付けられました。「幹事だから例会は休まずに早く戻ってきてね。」という声に応え、おそらく2回休んだくらいで例会に復帰しました。その例会では「こんにちは、赤ちゃん」を皆さんが歌ってくださり、感動したのを今でもしっかり覚えています。そして第2子となる女の子は2740グラムで生まれ、今年18歳の大学1年生になりました。娘は私と同じように4月からローターアクトクラブに入会しました。父が生きていたら、とても喜んでくれたに違いないと思います。